菓子パン「サマー」の謎

  • 2020.07.11 Saturday
  • 16:37

前回のコラム「ホームページからは見えない、ブログから見える情報」にて予告の通り、今回のコラムは、インスタ的どうでもいい話を綴っていきます。その記念すべき?第1段はこちら↓

 

■謎の菓子パン「サマー」withモナリーちゃん♀

 

何のひねりもないフォントが謎めく「サマー」って何だ。スーパーのワゴンセールで遭遇しました。普段見かける商品ではなく、数日後にはワゴンからその姿を消していましたから、一時的に入荷された商品なのでしょう。この菓子パンは、リング状のスポンジ生地の中心にバタークリームが詰められています。「サマー」味の他に「チーズ」「ストロベリー」「コーヒー」など数種類の味があります。

 

 

■サマー味という謎

 

「チーズ」は想像するにたやすい定番の味です。「チーズ」の原材料表を確認すると、「サマー」には含まれていないチーズが生地に練りこまれているようです。

 

一方で、「サマー」味とは何を指し示しているのか、初めて耳にする風味名です。ちなみによく似た風味名として「サワー」があります。「サワー」味と言えば、酸味の効いた爽快な味です。「サワー」とすべきところを「サマー」と誤植したのでしょうか。疑いながら原材料表を確認しましたが、「サワー」味の素となりそうな材料は見当たりません。「サマー」の原材料は以下の通りです。

 

液卵(国産)・小麦粉・砂糖・植物油脂・オリゴ糖・マーガリン・膨張剤・乳化剤・香料・酸化防止剤(VE)

 

どう見ても、スポンジ生地とバタークリームの材料以外存在しません。ますます「サマー」の謎が深まります。

 

 

■外装のデザイン性が謎

 

「サマー」の外装デザインで気になるのが、旧式ウィンドウズの基本フォントにあるようなゴシック体です。フォントサイズもこれで適切な大きさなのか、なんとも言えません。リング状のパンを露出してアピールしたいのでしょうか、青色で縁取られた透明フィルムに包まれています。青色の縁とリングパンの形とが一致しているにもかかわらず、ゴシック体の「サマー」はなぜかセンターより僅かながら左に位置しています。狙い通りなのか、それとも・・・。大手製パン系の菓子パンの外装デザインとは明らかに一線を画しています。大手製パン会社は、数ある菓子パンの中から自社の商品を手にとってもらえるように、中身のパンと同様に外装のデザイン性も凝らしています。

 

ちなみに、「サマー」の青色に対して「チーズ」は黄色に彩られています。チーズだから黄色のイメージカラーを採用したのでしょうが、背景となるパン生地の色とのコントラストが低くなっています。

「チーズ」のタイトル文字がパン生地と同化気味です。そして、こちらも「サマー」同様にセンターからやや左に寄っています。このデザインは、小規模菓子メーカーが大手製パン系の菓子パンに対して差別化を図ろうとした答えなのでしょうか。私は、昭和レトロな雰囲気を漂わせているこのデザインが嫌いではありません。

 

 

■賞味期限の長さが謎

 

食品表示の名称欄には「半生菓子」と表記されています。スポンジ生地とバタークリームですから当然ですね。ところが、賞味期限欄を見て驚きました。1か月先まで大丈夫らしい。ロールケーキなどの生クリームを使用した菓子パンの賞味期限は数日から一週間くらいでしょうか。「サマー」は食品ロスの問題に対応済みとも言えます。

 

賞味期限が長い菓子パンと言えば、コモのパンが有名です。コモのパンは、商品にもよりますが1か月〜3か月くらい保存が効きます。コンビニ・スーパーはもちろん、駅や学校に置かれているパンの自動販売機でも売られています。高校生の頃の私は、お酒が入っているような風味と上質な食感の虜になり、早弁用のおやつとしてコモのパンをかばんに忍ばせていました。こんなに美味しいのにどうして3か月も日持ちするのか、当時不思議に思っていたことです。調べてみるとコモのパンは、天然酵母を長時間熟成発酵させることにより水分量が少なく酸性度が高い生地になるのだそうです。加えて、発酵の過程で糖がアルコールに転化するそうです。少ない水分量・酸性・アルコールがカビ菌を繁殖させにくい環境を作ります。なるほどパン作りは科学ですね。お酒が入っているような風味にも今更ながら納得できます。

 

さて、「サマー」の賞味期限問題に話を戻します。コモのパンのようにまさか天然酵母を発酵させていないでしょうから、日持ちの理由は食品添加剤にあるのかもしれません。原材料表に酸化防止剤(VE)と表示されています。VEとはビタミンE(トコフェロール)です。生地やバタークリームに含まれている油脂類が酸化して劣化するのを防いでくれます。VEは大豆やトウモロコシなどの種子に含まれる成分ですから、体に有害な物質ではありません。それにしても、一枚のフィルムで包んだだけの気密性が低い包装にもかかわらず1か月も日持ちするなんて「サマー」は強い。

 

 

■コラムを書いている途中で思い立った仮説

 

「サマー」についてあれこれと思考を巡らせる内にある仮説を思いつきました。食品表示を見ると品名欄にサマーリングと記載されています。味の名称だと思っていた「サマー」は全種類を総称する商品名なのではないのだろうか。つまり、「チーズ」はサマーリング「チーズ」味であり、「コーヒー」はサマーリング「コーヒー」味なのではないだろうか、という仮説です。そうすると、「サマー」はサマーリング「サマー」味とすべきではなく、サマーリング「プレーン」味とすべきなのではないでしょうか。もし、この仮説が正しければ、「チーズ」の食品表示の品名欄もサマーリングまたはサマーリングチーズと記載されているはずです。私は、冷蔵庫から「チーズ」を手に取り、食品表示ラベルを確認してみました。

 

 

品名 チーズリング

 

と記載されています。仮説はいとも簡単に覆されました。「サマー」の謎はますます深まるばかりです。ちなみに、製造しているのはカワイ製菓という会社ですが、その所在地は実家からほど近いじゃありませんか。

 

肝心の味については、賞味期限の長さに油断してまだ実食していないので分かりません。さらなる発見があったら報告します。

 

 

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